マカオと香港の観光客受入能力比較

13日付の本紙WEBニュースでも伝えた通り、春節3日以降多くの中国本土からの観光客がマカオへ押し寄せている状況。春節4日目となる13日も21時時点で各イミグレーションの利用者は37万人を超えた。

14日付地元有力紙「澳門日報」などが報じた。ここ十年の間でマカオを訪れる観光客は急ピッチで増加しており、過去に毎年500万人程度だった旅客数は昨年(2012年)2,800万人、1日平均7万6千人にも達した。休日だけでなく、平日も市内各所で混雑が見受けられ、マカオの観光客受け入れ能力が試されているといえる。

春節4日目となる13日にマカオを訪れた旅客数は15万人超と推定される。聖ポール天主堂跡周辺は身動きできないほどの混雑となったほか、セナド広場周辺やその他観光地、地元市民の生活圏にまで人があふれる状況。ホテル価格は5つ星からバジェットホテルまで総じて高騰した上、満室状態に、市内中心部のレストランや小売店も大盛況だったという。

マカオ同様に中国本土からの観光客が数多く押し寄せる香港。しかし、両都市では面積、人口、社会インフラ等で大きな違いがある(下記数表参照)。人口が少なく、面積も狭いマカオでは、人口1人当たり、1平米あたりに抱える観光客数が非常に大きい。

現時点でマカオの観光客受入能力が限界に近い状況であることから、今後インフラ整備により状況を改善しない限り、大幅な観光客数の伸長は難しいとの声も多く、観光都市マカオとしての持続可能な発展プランの早期実現が期待される。

観光客受入能力データ比較(マカオ・香港)

観光客受入能力データ比較(マカオ・香港)

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  3.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  5.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun