マカオ税関が中国本土からの密航事案摘発…木造船に蛇頭2人と密航者3人

マカオ税関(澳門海關)は6月20日、同日未明に高速巡視艇がマカオ半島とタイパ島を結ぶ西灣大橋の北側海上付近で不審な木造船を発見し、乗っていた5人の身柄を拘束したと発表した。

なお、5人のうち4人が臨検時に海に飛び込んで逃走を図ったが、全員が税関によって収容されたという。内訳は、2人が密航を手引きする蛇頭、3人が密航者で、年齢は32〜50歳、いずれも中国本土出身とのこと。

警察では、蛇頭の2人を密航幇助の疑いで逮捕、密航者3人については、出入境管理を担当する治安警察局に身柄を引き渡すとしている。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

密航者らが乗っていた木造船(写真:澳門海關)

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