マカオで今年4人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はマレーシア渡航歴ある男性

マカオ政府衛生局(SSM)は7月26日夜、今年(2018年)に入って以降で4人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はマカオ半島友誼大馬路にある集合住宅に居住し、マカオ半島羅理基博士大馬路にあるオフィスビルに勤務するマカオ人男性(22)。7月9日から14日にかけて友人ら5人とマレーシアへ旅行に出かけたという。マカオへ戻った後の19日に発熱、頭痛の症状が現れたため、市販薬を服用したところ症状が和らいだが、23日になって四肢に発疹が出たため、25日に大型総合病院の仁伯爵綜合醫院を受診する。同院でデング熱検査のため採血を行い、26日にSSM公衆衛生研究所のPCR検査結果が明らかとなり、デング熱2型に感染していることが確認された。なお、一緒に旅行へ出かけた5人のうちの2人が体調不良を訴えているとのことで、SSMがフォローアップしているが、患者と同居の家族及び勤務先の同僚については特にデング熱特有の症状は見受けられないという。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断。患者の住居周辺で蚊の駆除を実施した。

マカオでは昨年(2017年)域内デング熱感染が7例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認された。今年は1月、3月、4月に輸入性デング熱感染が3例確認されており、このうち2例の患者はマレーシア、1例はタイへの渡航歴があった。また、6月には今年初めてとなる域内感染例も確認されたばかり。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に再度呼びかけた。マカオではこれから本格的な雨季に入り、デング熱やジカ熱を媒介する蚊が繁殖しやすい環境となるため、域内においても注意が必要となる。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3200万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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