マカオで今年6人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はインドネシア・ジャカルタ渡航歴ある女性

マカオ政府衛生局(SSM)は9月8日午後、今年(2018年)に入って以降で6人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はマカオ半島北部の海灣南街に居住し、タイパ島の海洋花園大馬路で勤務するマカオ人女性(44)。8月15日から9月3日にかけてインドネシアの首都ジャカルタを訪れていたという。現地滞在中の8月27日に発熱、筋肉痛の症状が現れ、29日には全身に発疹も現れたが、現地で医療機関を受診することはなかったとのこと。マカオに戻った後、9月4日に勤務先近くにある公立のクリニックを受診。7日にSSM公衆衛生研究所の検査結果が明らかとなり、デング熱に感染していることが確認された。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断。

現在、患者は熱も下がり、容体は好転しているとのこと。また、患者と同行した2人についても体調不良が見受けられたことから、デング熱検査を受けたが、いずれも結果は陰性だったという。患者と同居する家族にデング熱特有の症状は見られなかった。SSMでは、患者の住居及び勤務先周辺で蚊の駆除を実施した。

マカオでは昨年(2017年)域内デング熱感染が7例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認された。今年は1月、3月、4月、7月、8月に輸入性デング熱感染が5例確認されており、このうち3例の患者はマレーシア、2例はタイへの渡航歴があった。また、6月には今年初めてとなる域内感染例も確認されている。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に再度呼びかけた。目下、マカオは雨季にあたり、デング熱やジカ熱を媒介する蚊が繁殖しやすい環境となるため、域内においても注意が必要となる。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3200万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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