マカオ保安当局、公共エリア監視システムに顔認証機能など追加へ

マカオ立法会では11月29日、来年度(2019年度)の保安分野における施政弁論が行われた。

マカオでは、2016年から公共エリアに「天眼」と呼ばれる電子監視システムの導入が進めらている。

マカオ保安庁の黄少澤長官によれば、天眼の導入は段階的に進めており、これまでに3段階に分けて820セットが稼働済みで、2020年までに第4段階として800セットの追加導入を完了予定。その後の第5、第6段階分についても2019年中に検討、設計を行い、2022年までの導入を目指すとした。

天眼導入から今年上半期までに、1208件の事件において天眼を利用した犯罪捜査を行い、放火、強盗、詐欺、ひき逃げ等の容疑者逮捕に結びつくなど、高い効果があったとのこと。

マカオ保安庁では、来年にも第2、第3段階で導入した天眼のうち100台、第4段階で導入予定の100台について、顔認証と自動車ナンバープレート追尾機能を追加する方針を示した。ただし、自動車ナンバープレート追尾機能については現行法の範囲内だが、顔認証については個人情報保護部門に意見を求め、認可を得るプロセスを経る必要があるとした。

なお、マカオの出入口となるイミグレーション施設については、「なりすまし」などによる不法出入境対策として2011年から顔認証機能が導入されている。

保安分野における2019年度施政弁論の様子=2018年11月29日、マカオ立法会(写真:GCS)

保安分野における2019年度施政弁論の様子=2018年11月29日、マカオ立法会(写真:GCS)

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