マカオ、カジノ全面禁煙化まで1ヶ月…高規格喫煙ルームの設置申請は404室

世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法(喫煙予防及びコントロール法)」が2012年元日から施行された。

今年(2018年)元日から改正法が施行となり、マカオ国際空港とカジノに設置された喫煙所を除く屋内パブリックエリアを全面禁煙としたほか、屋外に関してもバス停・タクシー乗り場の周囲10メートルを新たに禁煙ゾーンに設定。コンビニエンスストア、スーパーマーケット、新聞スタンド等の店頭におけるたばこ製品の公開陳列が禁止となり、禁煙ゾーンにおける違反喫煙に対する罰金が従来の2.5倍に相当する1500マカオパタカ(日本円換算:約2.1万円)になるなど、各種罰金が大幅に引き上げられた。

マカオのカジノ施設は、2014年10月6日からハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームが分煙、平場にあたるマスゲーミングフロアが全面禁煙となった。マスゲーミングフロアには喫煙ルームが設置されている。

VIPルームについても、2019年1月1日からマスゲーミングフロア同様の喫煙ルームを設置するかたちでの禁煙化が決まっている。既存の喫煙ルームについても、煙の漏れなど周囲への影響を軽減した高規格の新基準が適用され、設置にあたって新規の申請、認可が必要となる。

カジノ全面禁煙化と喫煙ルームの高規格化まで1ヶ月となったが、マカオ政府衛生局の鄭成業副局長は12月1日に囲み取材を受けた際、これまでにマカオに47軒あるカジノ施設のうち27軒から404室の喫煙ルーム設置申請があったとし、すでに6割にあたる252室を認可したことを明らかにした。また、申請取り消しが6室あり、残りは審査中という。

カジノを含む禁煙ゾーンでは衛生局の法執行官(禁煙Gメン)が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。鄭副局長によれば、禁煙Gメンは現在およそ140人体制で、今後しばらくの間は増員計画がないとした。

大型IR(統合型リゾート)スタジオ・シティ・マカオの高規格喫煙ルームを視察するマカオ政府社会文化庁の譚俊榮長官と衛生局の李展潤局長ら(資料)=2018年11月14日(写真:GCS)

大型IR(統合型リゾート)スタジオ・シティ・マカオの高規格喫煙ルームを視察するマカオ政府社会文化庁の譚俊榮長官と衛生局の李展潤局長ら(資料)=2018年11月14日(写真:GCS)

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