港珠澳大橋開通後1ヶ月の海路旅客2割減は想定の範囲内…マカオ海事当局

中国が国家プロジェクトとして推進してきた香港と珠海(広東省)、マカオの三地をつなぐ「港珠澳大橋(ホンコン・ジュハイ・マカオ・ブリッジ)」が10月24日に正式開通し、1ヶ月超が経過した。

マカオ半島北東沖に造成された人工島上にあるマカオ側イミグレーションからは、香港及び珠海との間をそれぞれ往来することができる。香港へはシャトルバスで約40分、珠海へはイミグレーションビル内の徒歩移動で済む。

マカオ治安警察局が11月25日に公表したデータによれば、大橋開通後1ヶ月間のマカオと香港の往来について、従来の主要ルートだった海路の玄関口となる外港フェリーターミナル、タイパフェリーターミナル経由の出入境旅客数は前年の同じ時期からそれぞれ20.7%、の19.9%の大幅減となった。

マカオ政府海事・水務局の黄穂文局長は12月2日、同日マカオで開催された節水プロモーションイベントに出席。囲み取材に応じた際、大橋開通後1ヶ月の外港フェリーターミナルとタイパフェリーターミナル経由の出入境旅客数が2割減だったことについては想定の範囲内だとし、開通直後は7〜8%減、現在およそ2割減で、開通後3ヶ月〜6ヶ月間は不安定な状況が続くだろうとの見通しを示した。その理由については、開通直後の初物需要を挙げた。同氏は、高速船の運航本数や航路に変化がないかなど、今後も船会社と密にコミュニケーション取っていくとした。

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビル(資料)=2018年10月24日本紙撮影

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビル(資料)=2018年10月24日本紙撮影

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