マカオ人の6割超がギャンブル依存対策に関心…マカオ大学調査
- 2018/12/23 10:41
- カジノ・IR
マカオ政府でギャンブル依存対策を担当する社会工作局、ギャンブル監理部門にあたる博彩監察協調局、公立総合大学のマカオ大学が主催する「レスポンシブルゲーミング(責任あるギャンブル)シンポジウム2018」が12月18日にコタイ地区にあるIR(統合型リゾート)ギャラクシーマカオ内のJWマリオットホテルで開催された。
レスポンシブルゲーミングとは、マカオにおいては政府及びギャンブル運営事業者等によるギャンブル依存対策をはじめとする社会コストへの対応を意味する。
シンポジウムでは、マカオ及び日本を含む海外の専門家によるマカオ及びアジアにおけるギャンブル依存対策の現状と将来展望に関するディスカッションが行われた。
マカオ大学の宋永華(ソン・ヨンファ)学長は開会の挨拶の中で、マカオにおけるレスポンシブルゲーミングの取り組みは10年を迎え、各界の努力によりギャンブル依存予防対策はすでに恒常的なもの、そして専門的なものとなり、広く普及したと述べた。
また、マカオ大学コマーシャルゲーミング研究所が社会工作局から受託した「マカオ居民(マカオ居留権保有者)ギャンブル参加調査研究」と「レスポンシブルゲーミング認知度アンケート調査」の結果によれば、マカオのギャンブル依存流行率はピークだった2007年の6%から2016年には2.5%にまで下落。これに比例するかたちで、マカオ居民のレスポンシブルゲーミングに対する関心度は2009年の16.2%から2017年には63.7%に上昇したとした。
マカオは中国の特別行政区にあたり、人口約66万人、面積は東京の山手線の内側の半分に相当する30平方キロという小さな地域だが、40軒以上ものカジノ施設が建ち並び、年間カジノ売上は世界最大規模を誇る。