マカオ政府、満期が迫る2陣営のカジノ経営権契約延長について内部分析中…経済財政長官コメント
- 2019/1/16 15:32
- カジノ・IR
世界一のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオ。現在、コンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営がおよそ40のカジノ施設を運営している。
現行のコンセッションについて、「SJM」及びそのサブコンセッションとなる「MGMチャイナ」の2陣営が2020年3月31日、残る4陣営が2022年6月26日に満期を迎える予定。およそ1年後に先行して満期を迎える2陣営の残存期間を他の4陣営と揃え、一斉に再入札を行うのかなど、今後の政府判断の動向に注目が集まっている。
マカオ政府経済財政庁の梁維特(ライオネル・リョン)長官は1月15日午後、統合型リゾート運営企業従業員の職業技能コンテスト開幕式に出席した際に囲み取材に応じ、先行して満期を迎えるSJMとMGMチャイナの2陣営とのコンセッションを延長して他の4陣営を満期を揃えるつもりなのかという質問に対し、今まさに社会の意見に耳を傾けるとともに、(カジノ監理部門にあたる)DICJの技術的助言に関する内部分析を行っており、結果がまとまり次第、速やかに発表するとコメント。
分析については、ゲーミング(カジノ)産業がどのようなかたちでマカオが目指す世界的ツーリズム・レジャーセンター化に貢献するか、世界と地域におけるマカオの競争力維持につながるかの2つを出発点としているとのこと。
また、マカオのゲーミング産業の競争力はギャンブルだけにとどまらず、ノンゲーミング要素の存在によって幅広い層のインバウンド旅客を誘引し、消費につながっているところだと強調した。
今年(2019年)のカジノ売上見通しについては周辺地域及びグローバルな経済環境の影響を受けるため不安定なものであるとした上、予算上は2018年と同程度に設定しており、引き続き安定的に推移するものとの前向きな見通しを示した。
【資料】マカオのカジノ運営6陣営(締結順)とコンセッション満期日
1. SJM(澳門博彩):2020年3月31日
2. ウィンマカオ(永利澳門):2022年6月26日
3. ギャラクシー(銀河娯楽):2022年6月26日
4. サンズチャイナ(金沙中国)*:2022年6月26日
5. MGMチャイナ(美高梅中国)*:2020年3月31日
6. メルコリゾート(新濠博亜娯楽)*:2022年6月26日
※印はサブコンセッション。サンズチャイナはギャラクシー、MGMチャイナはSJM、メルコリゾートはウィンマカオにそれぞれ紐付く。