マカオ、2018年に参加者1000人以上のコンベンション28件誘致…対前年5割増
- 2019/1/19 9:35
- 産業・経済
マカオ政府コンベンション・エキジビション・ディベロップメント委員会は1月16日、今年(2019年)初めてとなる通常会合を開催した。
委員会主席の梁維特(ライオネル・リョン)経済財政長官は、昨年(2018年)の「MICE入札支援ワンストップサービス」を通じて参加者1000人以上のコンベンションを前年から5割増となる28件誘致できたことなどを挙げ、政府がMICE業界の発展のため推進する「コンベンション優先」施策に一定の成果があったと評価。また、MICEイベントに参加した3万5000人超がマカオ各エリアを遊覧、消費したことで、地域社会への経済的貢献につながったとした。
業界の経済貢献を示す付加価値総額は2017年が全産業の0.9%にあたる35.48マカオパタカ(日本円換算:約482億円)に過ぎないが、2014年の14.4億マカオパタカ(約196億円))との比較では147%上昇しており、カジノ産業への過度な依存から脱却し、産業多角化を目指すマカオにおいて重要な成長産業のひとつと位置付けられている。
昨年10月、香港と珠海(広東省)、マカオを結ぶ港珠澳大橋が開通し、近隣エリアとのアクセスが向上したことを受け、マカオのMICE業界にとっては大きな誘致機会の到来であると同時に、地域間競争の激化も予想される。今回の会合でもプロフェッショナル人材の育成やソフト・ハードインフラの拡充による競争力強化を求める意見が多く出されたとのこと。
近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。