マカオの世界遺産・聖ポール天主堂跡にドローンが接触…中国人観光客が操縦=当局が破損状況調査へ
- 2019/1/24 11:00
- 社会・政治
マカオ政府文化局は1月23日、同日午後7時頃、マカオ半島の歴史市街地区にある世界遺産・聖ポール天主堂跡にドローンが接触する事故があったと発表。
同局が契約している警備会社のスタッフが一部始終を目撃しており、接触箇所はファサード(前壁)の中央に近い部分とのこと。今回の事故による人的被害は確認されておらず、世界遺産建築物の破損状況の詳細調査を進めるとした。
ドローンを操縦していたのは中国本土からの観光客の男性とのこと。警察が男性に対する事情聴取及び押収したドローンの調査を行っているという。
マカオでドローンを利用する際には航空関連法の規定を遵守する必要がある。また、世界遺産建築物は文化遺産保護法の対象となっている。
聖ポール天主堂跡は17世紀にカトリック・イエズス会が建てた聖母教会及び聖ポール大学のあった場所にあたり、1835年の大火により前壁及び石段の一部を残して焼失し、現在の姿となった。建設作業には日本人キリシタンが関わったと伝えられている。
ファサードには幼きイエス像、マリア像、イエズス会のフランシスコ・ザビエルら聖人の像など青銅像が設置されている。
【1月24日マカオ時間午後1時30分追記】
マカオ政府文化局は1月24日午後、同日午前に実施した目視、写真による前後比較、3Dスキャナーによるデータ分析等による詳細調査の結果、今回の事故による建築物の破損はなかったことを確認したと発表。