マカオ、19年1月のカジノ売上3361億円…対前年5%減=2年半ぶりマイナス、全面禁煙化影響か
- 2019/2/1 14:33
- カジノ・IR
マカオ政府博彩監察協調局は2月1日、今年(2019年)1月のマカオの月次カジノ売上について、前年同月から5.0%、前月から5.8%のそれぞれ減となる249.42億マカオパタカ(日本円換算:約3361億円)だったとする最新統計を公表した。
主なマイナス要因として、今年元日から実施されたカジノフロア内の全面禁煙化が挙げられる。これまでハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームは分煙だったが、今年に入って以降は所定の喫煙ルーム内のみで喫煙が認められるかたちとなり、プレイしながら喫煙することが不可能となったことから、一部のギャンブラーがマカオ以外に流出したとされる。また、例年の傾向として春節(旧正月)を前にした時期に一時的にカジノ売上が落ち込むが、今年の春節は前年から11日前倒しの2月5日となっており、1月下旬のカジノ売上に影響があった可能性も指摘されている。このほか、月内にポンテ16カジノにおいて電気系統のトラブルによる約10時間の臨時休業があった。
マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、2016年8月から2018年12月まで29ヶ月連続で対前年プラスを維持していたが、今年1月は30ヶ月ぶりにマイナスに転じた。
なお、2018年通期のカジノ売上は対前年14.0%増の3028.46億マカオパタカ(約4兆0814億円)。2年連続の対前年プラスで、4年ぶりに3000億パタカの大台を回復した。
マカオの年間カジノ売上は21世紀に入って以降、2013年まで右肩上がりに上昇。ピークにあたる2013年の売上は3607.49億マカオパタカ(約4兆8617億円)だった。対前年4年ぶりのプラスに転じた2017年の売上は2011年と、2018年については2012年とそれぞれほぼ同水準。
【資料1】2018年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:262.60億マカオパタカ=約3539億円(36.4%増)
・2月:243.00億マカオパタカ=約3275億円(5.7%増)
・3月:259.50億マカオパタカ=約3497億円(22.2%増)
・4月:257.28億マカオパタカ=約3467億円(27.6%増)
・5月:254.89億マカオパタカ=約3435億円(12.1%増)
・6月:224.90億マカオパタカ=約3031億円(12.5%増)
・7月:253.27億マカオパタカ=約3413億円(10.3%増)
・8月:265.59億マカオパタカ=約3579億円(17.1%増)
・9月:219.52億マカオパタカ=約2958億円(2.8%増)
・10月:273.28億マカオパタカ=約3683億円(2.6%増)
・11月:249.95億マカオパタカ=約3369億円(8.5%増)
・12月:264.68億マカオパタカ=約3567億円(16.6%増)
【資料2】2013年〜2018年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約4兆8617億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆7374億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆1110億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約3兆0081億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆5813億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億マカオパタカ=約4兆0814億円(14.0%増)