マカオ、2018年の会社新設数が過去最多の5953社に=カジノ産業好調や港珠澳大橋開通が追い風か
- 2019/2/5 12:41
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は2月4日、昨年第4四半期(2018年10〜12月期)及び通期の企業統計を発表。
昨年第4四半期の会社新設数は前年同期から10.9%(134社)増の1360社、登録資本金は53.6%減の2.8億パタカ(日本円換算:約38.0億円)だった。
資本金が半減した要因として、前年同期に中国本土資本の銀行のマカオ進出があったことが挙げられる。一方で、複数の資本規模の大きい運輸業社が複数設立され、運輸・倉庫・通信業の登録資本金は7.4倍の4311万マカオパタカ(約5.9億円)に上った。
昨年第4四半期の新設企業を業種別にみると、ホールセール・リテール業が532社、ビジネスサービス業が311社、建設業が173社で大半を占めた。解散企業数は208社で、取り消し資本金は2.3億パタカ(約31.2億円)。
資本金の出所については、マカオからが2.2億パタカ(約29.9億円)、中国本土からが3827万パタカ(約5.2億円)、香港からが571万パタカ(約7755万円)。株主構成では、株主全員がマカオ籍という企業が919社、マカオとその他の国家または地域の組み合わせが177社。
2018年通期の会社新設数は前年から15.0%(776社)増の5953社、登録資本金は金融業における資本金額の減少により87.9%減の9.9億パタカ(約134.5億円)にとどまった。解散企業数は813社、取り消し資本金は4.5億パタカ(約61.1億円)。なお、年間の会社新設数、解散数ともに過去最多だった。
新設企業の登録資本金の規模では、5万パタカ(約68万円)以下が全体の76.6%を占める4562社で、これらの合計資本金は全体の11.9%にあたる1.2億パタカ(約16.3億円)。100万パタカ(約1358万円)以上は111社、合計資本金は7億パタカ(約95.1億円)。
昨年末時点のマカオの登録企業数は6万6186社となり、前年の同じ時期から5141社の増。
昨年、マカオ経済の屋台骨となるカジノ産業は年間を通じて好調だったほか、10月に港珠澳大橋が開通したことを受けてインバンド旅客の増や物流業の発展も期待されており、周辺産業への波及効果も見込めることなどが追い風となり、会社新設数の増につながったものとみられる。