マカオ、春節GW7日間のインバウンド旅客数が過去最多の121.3万人に…対前年26.6%増=港珠澳大橋開通など追い風
- 2019/2/11 12:57
- 産業・経済
今年の春節(旧正月)は2月5日。旧暦の大晦日にあたる4日から10日までの7日間がいわゆる「春節ゴールデンウィーク」とされる。
マカオ政府旅遊局(MGTO)は11日、治安警察局提供データをもとにGW最終日(新春6日目)となる10日及び7日間累計のインバウンド旅客数を公表。
10日単日について、全体では前年同期から21.9%増の16万5427人(延べ、以下同)、中国本土旅客に限ると23.1%増の13万0473人に上り、いずれも7日間で4番目に多い数字だった。
4〜10日の7日間累計でみると、全体では前年同期から26.6%増の121万3487人、中国本土旅客に限ると25.6%増の89万9290人。全体に占める中国本土旅客の割合は74.1%。
入境ルート別では、昨年10月に開通したばかりの港珠澳大橋のマカオ側イミグレーション経由が7日間累計で19万1799人となり、海路ルートの主な玄関口となる外港フェリーターミナルの13万9567人を大きく上回った。
MGTOでは、春節GW7日間(2月4〜10日)のインバウンド旅客総数について、前年同時期から9〜10%増のおよそ100万人になるとする事前予測を発表していたが、6日目まで晴れまたは曇りで温暖な天気に恵まれたほか(7日目のみ一時雨)、港珠澳大橋の開通効果などもあって初日から大幅に上振れして推移。すでに6日目終了時点で前年の累計を上回り、過去最多を更新した。
GW期間中、マカオ随一の観光名所として知られるマカオ半島の歴史市街地区一帯では連日激しい混雑が続き、GW2日目から6日間連続で歩道の一方通行化などの交通規制が敷かれた。当局の事前予測を上回るインバウンド旅客を押し寄せたことで、市民生活への影響があったとの声も出ており、オーバーツーリズム対策が今後の課題となりそうだ。
なお、昨年通期のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の3580万3663人で、前年に続き過去最多を更新。国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年から13.8%増の2526万0556人。中国本土旅客が全体に占める割合は70.6%だった。
このほか、治安警察局発表資料によれば、春節GW7日間の悪質タクシー検挙数は313件で、このうちぼったくりが244件、乗車拒否が42件だったとのこと。実際には泣き寝入りなどもあるとみられ、統計に表れない悪質タクシーによる被害が相当数あると予想される。