ホテル建設ラッシュ続くマカオ、建設中及び設計段階が46軒…18年第4四半期=客室供給数は現状1.3倍の5.1万室規模に
- 2019/2/15 15:24
- 産業・経済
近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区及びマカオ半島の沿岸地区を中心に大型カジノIR(統合型リゾート)、ホテルを含む複合ビル等の建設ラッシュが続いている。
マカオ政府土地工務運輸局は2月15日、昨年第4四半期(2018年10〜12月)時点で建設中のホテルが18軒、設計段階のものが28軒あり、供給客室数は前者が6810室分、後者が5562室分に上ることを明らかにした。昨年第3四半期から建設中、設計段階のホテル数がそれぞれ1軒ずつの減少、客室数は前者が17室増、後者が91室減。(エリア別内訳は文末のデータ参照)
マカオ政府統計調査局の資料によれば、昨年第4四半期末時点で営業中のホテル数は前年の同じ時期から5軒増の116軒、客室供給数は5.8%増の3万8800室となっており、これに建設中及び設計段階の数を加えると、将来的にホテル数が約1.4倍の162軒、客室供給数が約1.3倍の5万1172室となる。
マカオは人口約66万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、昨年の年間訪マカオ旅客数は3580万人に上った。
なお、カジノ売上では米国ラスベガスのおよそ6倍という圧倒的な世界一のポジションにあるマカオだが、ホテル客室供給数では同市の約15万室を大きく下回っている。
マカオの昨年通期のホテル宿泊客数は前年から7.2%増の1410.7万人、平均客室稼働率は3.9ポイント上昇の91.1%、近年、大型ホテルの開業が相次ぎ、客室供給数も右肩上がりに増えているが、需要も追いついており、平均客室稼働率は高位をキープしている。
【資料】
2018年第4四半期時点で建設または設計段階のホテルデータ(エリア別)
<マカオ半島>
・建設中:13軒 1229室
・設計段階:23軒 2594室
<タイパ島>
・建設中:なし
・設計段階:1軒 126室
<コタイ地区>
・建設中:4軒 5570室
・設計段階:3軒 2385室
<コロアン島>
・建設中:1軒 11室
・設計段階:1軒 457室