マカオ税関が中国本土からの2件の密航事案相次ぎ摘発…中国当局との通知メカニズムが機能
- 2019/2/23 19:08
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は2月22日、同日未明に中国の国境防衛及び海上警察部門から情報提供を受け、速やかに2つの密航事案の摘発に着手し、密航者4人の身柄の確保したと発表。
22日午前2時頃、中国の国境防衛部門から密航行為が疑われる不審な船がマカオ半島北東沖の埋立地「ゾーンA」に向かって航行しているとの通報があり、マカオ税関が緊急配備を敷いて捜索にあたり、マカオ半島の友誼大馬路にある税関の監視施設近くの陸地で密航者2人の身柄を確保。また、午前3時頃には中国の海上警察部門から不審な船がマカオ国際空港方向に高速で航行しているとの通報があり、税関の巡視艇が現場周辺海域へ急行し、捜索を行い、コロアン灯台付近で2人の身柄を確保した。
密航者はいずれも中国本土出身の男(年齢:25〜48歳)で、出入境管理を管轄するマカオ治安警察局に身柄を移送済みとのこと。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。