マカオで今年2例目の輸入関連はしか感染確認…患者は広東省中山市滞在歴あるカジノディーラーの男性

マカオ政府衛生局(SSM)は3月8日夜、マカオではしか(麻疹)感染例を確認したと発表。患者はマカオ半島にあるグランドリスボアに勤務するカジノディーラーのマカオ居民(マカオ居留権保有者)の男性(38)とのこと。

患者は3月1日に発熱、咳、咽頭痛及び眼部違和感と行った症状が出たため、勤務先のクリニックを受診。3日になっても症状が持続し、顔面及び頸部に発疹が現れたことから、公立大型総合病院の仁伯爵綜合醫院救急外来を受診。さらに、6日には発疹が全身に拡大するなど症状が悪化したことから、私立大型総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診し、入院が必要と診断されたという。8日、SSM公衆衛生研究所による検査結果が判明し、はしか感染が確定。現在、患者は鏡湖醫院の隔離病棟で入院治療を受けており、熱はあるが容体は落ち着いているとのこと。

SSMの聞き取り調査に対し、患者は潜伏期間中に広東省中山市にある実家を2回訪れ、1晩泊ずつ宿泊していたと回答。SSMでは、患者の症状、渡航歴等を考慮し、輸入関連性のはしか感染事案と判断した。患者のマカオの家族、勤務先の同僚に類似の症状は出ていないというが、SSMが接触者に対する健康追跡を進めているとした。なお、患者は中国本土生まれで、はしかの予防接種は受けていなかったという。

SSMでは、マカオは2014年に世界保健機関(WHO)からはしかの根絶達成を認定されたが、世界各地、特に中国本土、東南アジア、欧州では現在も流行が続いているとし、市民及びはしか予防接種を受けていない乳児の保護者に対し、注意と予防対策を呼びかけている。

マカオにおけるはしか感染確認例について、昨年は輸入性の3例のみだったが、今年に入って以降は今回のケースを含めて輸入関連性が3例、輸入性が2例の計4例に上る。

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

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