マカオで2日ぶり今年32人目のはしか感染例確認…新たに英国留学帰りのマカオ人青年1人
- 2019/4/9 12:55
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は4月8日夜にプレスリリースを発出し、同日新たに1人の麻疹(はしか)感染者を確認したと発表した。はしか感染者の確認は4月6日以来、2日ぶりのこと。
4月8日に新たに確認された患者は留学先の英国からマカオへ帰っていたマカオ人の男性(21)。男性は英国から帰った当日にあたる4月3日夜に発熱の症状が出た後、8日に全身に発疹が現れたため、私立総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診。検査の結果、はしか感染が確認された。SSMでは、輸入性感染例と判断した。男性はマカオ生まれで、幼少期にはしかの予防接種を受けていたという。目下、患者は発熱が続いているものの、容体は安定しているとのこと。また、患者と同居の家族、患者がマカオで会った友人らに類似の症状は出ていないというが、SSMが接触者への健康追跡調査を行っている。
マカオにおけるはしか感染確認例の確認数は、昨年は3例のみだったが、今年に入って以降は、今回のケースを含めて、すでに計32例(輸入性14例、輸入関連性18例)に上る。4月8日までに29人が回復し、退院したという。
マカオでは、はしか流行地であるフィリピン出身のホームヘルパーが多く働いている。SSMは8日、フィリピン人ホームヘルパーに対するはしか抗体サンプル検査の結果を公表した。2018年上半期における調査結果として、94%がはしかに対する免疫力を持っていたとし、マカオに居留する20歳以上と大きく変わらず、理想的な水準だったとした。
SSMでは、1970年以降の生まれでワクチン未接種の人、マカオで働く海外出身のホームヘルパーに対して無償または有償のはしかワクチン摂取を継続する意向。このうち、ワクチン摂取年齢に満たない1歳未満の乳児がいる家庭のホームヘルパーについては、優先接種の対象とした。
マカオは面積約30平方キロ、人口約66万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、昨年の訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。