マカオ、4月に入って以降の風疹感染者14人…患者は一部のカジノホテル従業員に集中

マカオ政府衛生局(SSM)は4月10日、マカオにおける風疹(三日ばしか)の最新状況に関する記者会見を開催。4月に入って以降、14人の感染が確認されたとした。

患者14人の内訳は、11人がマカオ居民(マカオ居留権保有者)、3人がマカオで働く海外労働者、年齢は21〜55歳、男性が9人、女性が5人。このうち、9人に潜伏期間中の海外渡航歴があり、大部分が予防接種を受けたことがあるかどうか不明とのこと。いずれの病状も安定しており、患者に妊婦は含まれていないという。

また、3人がコタイ地区にあるIR(大型統合型リゾート)「シティ・オブ・ドリームズ」の、4人がマカオ半島新口岸地区にあるカジノ付きリゾートホテル「スターワールド」の従業員とのこと。

SSMでは、感染拡大を防ぐため、すべての患者に対して7日間の自宅待機を要請し、接触者に対する健康追跡調査を進めているとした。

昨年マカオで確認された風疹患者は1人だが、今年はすでに15人に上っている。SSMでは、風疹は一般的にはしか(麻疹)よりも症状は軽いが、妊婦が感染した場合、胎児に影響が及ぶ可能性があるとした上で、妊婦は予防接種を受けることができないため、流行地区へ行かないなどの予防策を講じるよう呼びかけた。昨今、日本で大規模流行が確認されているほか、中国本土でも感染が広がっており、今後もマカオで感染者の確認数が増える可能性も否定できないという。なお、マカオではマカオ居民に対する計画的な麻疹ワクチン接種が行われている。

マカオは面積約30平方キロ、人口約66万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市だが、昨年の訪マカオ外客数は年間3580万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

SSMが開催したマカオにおける風疹の最新状況に関する記者会見の様子=2019年4月10日(写真:SSM)

SSMが開催したマカオにおける風疹の最新状況に関する記者会見の様子=2019年4月10日(写真:SSM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの複数の政府部門及び地位コミュニティ団体、清掃会社などから成る都市美化・公衆衛生タスクフォ…
  2.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、歩行者による禁止場所及び赤信号での道路横断…
  3.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」の運営会社は4月3日、館内…
  4.  マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は4月1日、前月(2月)25…
  5.  マカオ政府旅遊局(マカオ政府観光局/MGTO)は4月4日、同月17日から20日まで、日本の東京・…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun