マカオ政府視察団があべのタスカルなど関西の防災拠点訪問…日本の取り組みに学ぶ

近年、マカオでは巨大台風の襲来が続き、人的物的に大きな被害が出たことから、防災・減災への関心が高まり、政府も災害に強い街づくりを進めている。

マカオ政府社会工作局(IAS)は6月5日、政府の自然災害に対する防御及び対応能力を向上させるため、教育青年局、市政署、衛生局、警察総局など政府部門、避難センター代表者ら22人で構成される日本交流視察団を編成し、5月26日から31日まで日本の関西地区を訪問したと発表。

視察団は地域防災拠点となる大阪市のあべのタスカル(大阪市立阿倍野防災センター)、兵庫・三木市の兵庫県広域防災センター、神戸市の人と防災未来センターを訪れ、各施設の担当者から危機対応政策及び避難所の運営についての説明などを受けたという。兵庫県防災センターでは、起震車で震度7の揺れ、耐熱退煙訓練室で煙避難をそれぞれ体験。このほか、大阪市立三先小学校、京都市立八瀬小学校の避難所と物資配置を視察したとのこと。

視察団長のIAS黄艶梅局長は、今回の視察訪問を通じて日本の防災政策と技術を十分に理解することができ、マカオの長期的な防災・減災施策を制定するにあたって非常に重要な参考例となると同時に、各部門における防御及び自然災害対応能力の向上により、一層の市民の生命と財産の安全保障に寄与するものだと成果を述べた。

また、視察団は日本国民の自助と社会的相互援助の精神、そして公的支援政策が強く印象に残ったとのこと。マカオにおいて、市民に対する防災教育を継続推進していくことが必要であり、日本で学んだ経験を生かし、ハード、ソフトの両面で防災・減災対策の改善に取り組んでいきたいとした。

あべのタスカルの倉庫を訪問するマカオ政府視察団(写真:IAS)

あべのタスカルの倉庫を訪問するマカオ政府視察団(写真:IAS)


マカオ政府視察団は避難グッズの展示コーナーにも関心を示した(写真:IAS)

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