港珠澳大橋経由で香港と珠海、マカオ結ぶシャトルバスの乗客数が開通から約7ヶ月で1000万人突破
- 2019/6/6 20:47
- 香港・大湾区
中国が国家プロジェクトとして推進してきた香港と珠海(広東省)、マカオの三地をつなぐ「港珠澳大橋(ホンコン・ジュハイ・マカオ・ブリッジ)」が昨年(2018年)10月24日午前9時に正式開通した。
港珠澳大橋は自動車専用で、マカオ側と香港側のイミグレーションの間を単純往復するシャトルバス(バスの車体色から「金巴(=ゴールドバス)」の愛称)とマカオのリゾートホテルと香港の市街地を大橋経由で結ぶ「クロスボーダーバス」が両地を往来する旅客向けの主要な公共交通機関となっている。
このうち、ゴールドバスは香港と珠海、マカオ間をおよそ40分で結んでいる。運行頻度はピーク時間帯には5分に1本、ノンピーク時でも10〜15分に1本。また、マカオ線は24時間運行で、深夜時間帯も15〜30分に1本ペース。運賃も競合となる高速船の半額以下の設定となっており、非常に競争力が高く、旅客の海路から陸路へのシフトが進んでいる状況だ。
マカオ政府交通事務局(DSAT)は6月6日、マカオ交通諮問委員会のメンバー19人が5月29日に珠海市にあるゴールドバスを運営する広東港珠澳大橋シャトルバス社の車両基地を訪問したと発表。現地では、運転手の健康モニタリングセンター、安全技術部事務所、運転手トレーナー安全管理部事務所、コントロールセンターを視察した後、バスに試乗するなどし、運営状況について理解を深めたという。
広東港珠澳大橋シャトルバス社によれば、目下、運転手は約280人、車両は約160台体制で、大橋の開通から今年5月中旬までのゴールドバスの利用者は延べ1066万人、運行本数は延べ45万5000本に上ったとのこと。
マカオ交通諮問委員会のメンバーから広東港珠澳大橋シャトルバス社に対し、沿線の観光名所を案内する音声ガイドの導入の提案や、車両に身体障がい者用のスペースが1席しかなく、複数の身体障がい者が同乗できないとする指摘がなされたとした。