マカオ、改正タクシー法施行から7日間の違反検挙数は16件…前年比大幅減=罰金値上げや違反累積での免許取消など罰則強化で悪質タクシー駆逐に期待
- 2019/6/11 10:13
- 社会・政治
近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んでいるものの、依然暗躍が続いている状況だ。
今年(2019年)6月3日から罰金の値上げや違反累積での免許取り消しなど罰則の強化を盛り込んだ改正タクシー法が施行された。これによって、悪質タクシーの駆逐に期待が寄せられている。
マカオ治安警察局が6月10日に発表した内容によれば、改正法施行から7日間(6月3〜9日)の違反摘発件数は16件だったという。
内訳は、ぼったくりが5件、乗車拒否が5件で、その他は乗客指定の目的地への輸送拒否、タクシー運転手ライセンスを隠す行為、交代時における車内及びトランク内の忘れ物確認義務違反など。
改正タクシー法におけるぼったくり、乗車拒否の罰金はそれぞれ最高1万5000マカオパタカ(日本円換算:約20万1800円)、3000マカオパタカ(約4万0400円)となっている。
マカオ治安警察局の黄偉鴻副局長によれば、改正法施行後1週間の検挙数は前年比で減少しており、一定の効果があったと認められるが、今後も状況を観察するとともに、緩みのないよう厳格な取り締まりを継続していく姿勢を示した。また、タクシー運転手に対してプロフェッショナルとしての品格と遵法意識を持って仕事に臨むよう呼びかけた。
なお、昨年通期の違反検挙総数は前年から11.6%増となる6126件。内訳はぼったくりが20.9%増の3846件、乗車拒否が15.1%減の1336件で、検挙数全体の84.6%を占めた。1日当たり平均では約17件となり、これと比較すれば改正法施行後は大幅に違反が減少しているといえる。