マカオ、勤務先から31回にわたりチップ持ち出したカジノディーラー逮捕…合計約2465万円分
- 2019/8/10 15:20
- 社会・政治
マカオ司法警察局は8月8日、マカオ半島中区にあるカジノ施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の男(49)について、勤務先から複数回にわたってゲーミング(カジノ)チップを盗み出したとして信任乱用容疑で逮捕したと発表。
警察発表によれば、8月5日正午頃、カジノ施設から1人のディーラーが担当するゲーミングテーブルのチップ置き場からチップを盗んだとする通報があったという。このディーラーはテーブルに客がおらず、周囲の目につかないタイミングを見計らって、毎回額面1万香港ドル(日本円換算:約13.4万円)のチップ4〜8個を取り出して靴下の中に隠した上、休憩時間に個人用ロッカーの中に保管し、仕事を終えた後、勤務先のカジノ施設で現金化していたとのこと。通報を受けた警察がディーラーが仕事を終えたタイミングで逮捕し、個人用ロッカーと自宅から額面67万香港ドル(約902万円)分のチップ、50万香港ドル(約673万円)が記帳された2つの銀行の預金通帳を発見した。
その後の警察による調査で、男はディーラー職として勤務を開始した今年(2019年)2月から31回にわたって犯行を繰り返し、盗み出したチップの合計183万香港ドル(約2465万円)にも達していたとのこと。このうち117万香港ドル(約1576万円)分が見つかったが、容疑者は残りについてはすべて使い果たしたと説明しているという。警察では、容疑者を信任乱用罪で送検する方針。
マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約135万円)以上の高額チップも存在する。
チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。