マカオ、19年8月のカジノ売上8.6%減の約3178億円…2ヶ月連続対前年マイナス=1〜8月累計1.9%減の約2兆5964億円
- 2019/9/1 13:01
- カジノ・IR
マカオ政府博彩監察協調局は9月1日、今年(2019年)8月のマカオの月次カジノ売上について、前年同月から8.6%、前月から0.8%のそれぞれ減となる242.62億マカオパタカ(日本円換算:約3178億円)だったとする最新統計を公表した。
マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、2016年8月から2018年12月まで29ヶ月連続で対前年プラスを維持。その後、今年に入って以降は1、3、4、7、8月がマイナス、2、5、6月がプラスとなっている。対前年のマイナス幅は今年に入って以来で最大。
今年1〜8月累計のカジノ売上は前年の同じ時期から1.9%減の1982.18億マカオパタカ(約2兆5964億円)で、マイナス幅は前月から1.0ポイント拡大した。
今年1月1日からカジノフロア内の全面禁煙化が実施され、これまでハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームは分煙だったが、今年に入って以降は所定の喫煙ルーム内のみで喫煙が認められるかたちとなり、プレイしながら喫煙することが不可能となった。これによって、一部のギャンブラーがマカオ以外に流出した可能性があるとし、カジノ売上の停滞と因果関係を指摘する見方もある。また、マカオパタカは香港ドルを通じて米ドルと為替連動しているが、対ドルの人民元安も進んでいる。
なお、2018年通期のカジノ売上は対前年14.0%増の3028.46億マカオパタカ(約3兆9668億円)。2年連続の対前年プラスで、4年ぶりに3000億パタカの大台を回復した。
マカオの年間カジノ売上は21世紀に入って以降、2013年まで右肩上がりに上昇。ピークにあたる2013年の売上は3607.49億マカオパタカ(約4兆7253億円)だった。対前年4年ぶりのプラスに転じた2017年の売上は2011年と、2018年については2012年とそれぞれほぼ同水準。
【資料1】2019年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:249.42億マカオパタカ=約3267億円(5.0%減)
・2月:253.70億マカオパタカ=約3323億円(4.4%増)
・3月:258.40億マカオパタカ=約3385億円(0.4%減)
・4月:235.88億マカオパタカ=約3090億円(8.3%減)
・5月:259.52億マカオパタカ=約3399億円(1.8%増)
・6月:238.12億マカオパタカ=約3119億円(5.9%増)
・7月:244.53億マカオパタカ=約3203億円(3.5%減)
・8月:242.62億マカオパタカ=約3178億円(8.6%減)
>1〜8月累計:1982.18億パタカ=約2兆5964億円(1.9%減)
【資料2】2013年〜2018年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約4兆7253億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆6044億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆0237億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約2兆9233億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆4808億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億マカオパタカ=約3兆9668億円(14.0%増)