マカオ国際空港で緊急事態想定した大規模訓練実施

 マカオの主要な空の玄関口となるマカオ国際空港(タイパ島)で9月12日未明、緊急事態を想定した大規模訓練が実施された。

 今回の訓練は、乗客80人、乗員8人を乗せた航空機がマカオ国際空港へのアプローチにおいてタッチアンドゴーを試みた際、滑走路上で滑り、機体の方向が突然変化した上、滑走路を飛び出して海に突っ込んで機体が断裂し、機内に乗客が取り残されたり海上に浮遊した状態となり、機長が空港に向け緊急シグナルを発信したとするシナリオ。空港管理会社が事故の一報を受けて緊急危機対応センターを立ち上げるところからスタートし、消防とレスキュー隊が現場に急行して救助活動にあたり、死傷者を確認。負傷者の救急病院への搬送、乗客家族対応窓口及びカウンセリングセンターの設置など、各部門による一連の危機対策行動の手順がおよそ3時間にわたって確認されたとのこと。

 今回、空港管理会社がコーディネーション担当となり、警察総局、税関、治安警察局、司法警察局、消防局、衛生局、社会工作局、海事・水務局、民航局といった政府関連部門のほか、マカオ航空、空港警備会社、空港サービス会社などから約350人が参加した。

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2019年9月12日(写真:マカオ政府民航局)

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2019年9月12日(写真:マカオ政府民航局)

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)に1日2往復、大阪(関西)に1日1往復、福岡に週4往復就航。近年、マカオ国際空港の旅客数は右肩上がりの増加が続いている状況で、昨年通期の旅客数は対前年15%増の延べ826万人を記録。今年に入って以降も旅客数の増加が続いている。

 マカオ国際空港では、ハイジャック対策や防災といった様々な訓練が定期的に実施されている。

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2019年9月12日(写真:マカオ政府民航局)

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2019年9月12日(写真:マカオ政府民航局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun