マカオ、改正タクシー法施行後初の免許取り消し例…3ヶ月間で違反累積4回の30代男性運転手

 近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んだものの、暗躍が続いていた状況だ。

 今年(2019年)6月3日から罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化、タクシーの監察機関が政府交通事務局(DSAT)単独から治安警察局を加えた体制とすることなどを盛り込んだ改正タクシー法が施行された。抑止効果による悪質タクシーの駆逐に期待が寄せられている。

 マカオ治安警察局が9月13日に発表した内容によれば、同月2日、目的地到着後にメーターを不正に操作して価格を吊り上げる行為があったと乗客から通報があり、警察官が当該タクシーの30代の運転手をぼったくりで検挙。この30代の男性運転手は改正法施行後、乗車拒否、遠回り、ぼったくりといった違反行為を繰り返し、今回が4回目の違反だったことから、交通事務局が免許取り消し処分を進めているという。免許取り消し処分は改正法施行後およそ3ヶ月間で今回が初めてのケース。なお、免許取り消し処分を受けた場合、向こう3年間は再試験を受験することができない。

 改正法施行後、マカオにおけるタクシーの違反摘発件数は大幅に減少しており、罰則強化による抑止効果が現れている。

マカオ治安警察局による取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

マカオ治安警察局による取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

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