マカオ、観光名所周辺に混雑予測警報システム導入

 マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人の小さな地域だが、昨年のインバウンド旅客数は年間延べ3580万人超に達した。今年(2019年)1〜8月累計では前年同時期から18%増で推移している。訪マカオ旅客数に占める中国本土旅客の割合はおよそ7割。

 間近に控える国慶節連休(10月1〜7日)といった中国本土の大型連休シーズンには、マカオ半島中心部の歴史市街地区にあたる世界遺産・セナド広場や聖ポール天主堂跡周辺に観光やショップング目的の旅客が集中しており、混雑対策が急務となっている。マカオ当局はこれまでにも様々な方法で旅客の分散化を図ってきた。

 マカオ治安警察局は9月28日、観光ピークシーズンにおける観光名所周辺の混雑緩和を効率的に実施するため、現存する「スカイアイ」監視システムの柱に混雑予報警報システムを設置し、テスト運用を行っていると発表。

 混雑予測警報システムは、感知設備を通じて周辺の混雑度データを逐次取得し、状況の統計、分析、予測を行うもので、警察が公共エリアにおいてより正確な混雑管理を実施する上での判断基準を提供するもの。同システムには、情報表示ディスプレイ及び音声放送機器も含まれており、警察からのメッセージ、混雑状況案内や誘導サポートなど、旅客や市民に必要なあらゆる情報を伝達するとした。

 すでに聖ポール天主堂跡とセナド広場に2組を設置済みで、10月8日から両エリア周辺に8組を設置予定となっており、テストと検証を進めていくとのこと。

マカオの観光名所周辺に導入される混雑予測警報システム(写真:マカオ治安警察局)

マカオの観光名所周辺に導入される混雑予測警報システム(写真:マカオ治安警察局)

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