マカオ税関、アイコス用ヒートスティック1万本の密輸事案摘発…マカオ国際空港の税関検査場で発見
- 2019/10/3 9:25
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)では、国慶節ホリデーに向けて各イミグレーション施設における手荷物検査を強化して臨む中、9月30日にマカオ国際空港とマカオ半島北部の中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーション施設の税関検査場において、アイコス用ヒートスティック1万本、紙巻きたばこ4200本の無申告持ち込み事案を摘発したと発表。
マカオはアイコス及びアイコス用ヒートスティックが公式販売されていない地域にあたる。
9月30日午後、マカオ国際空港の税関検査場で女性旅客1人に対する携行品検査を実施したところ、4つのビニール袋の中に大量のたばこ製品が入っているのを発見。調査の結果、アイコス用ヒートスティック1万本であることが確認された。同日夜には、關閘イミグレーションの税関検査場でマカオ人女性1人の携行品検査を実施した際、バッグの中から紙巻きたばこ4200本を発見したという。
いずれのケースもマカオ入境直前の税関検査場で「申告物なし」の緑色レーンを通過した際に税関職員が呼び止めたもので、当事者2人は輸入に必要な書類を提示することができなかったという。税関は、5000〜10万マカオパタカ(約7万〜133万円)の罰金及び押収物が没収となる対外貿易法違反で2人を起訴した。
近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、各イミグレーションの税関検査場でのチェックも強化されている。税関では、今後もたばこの密輸に対する取り締まりを強化して臨むとした。
なお、香港もマカオと同様の制限が設けられている。在香港日本国総領事館は8月30日発出のメールマガジンの中で、「最近,免税範囲を超えるたばこを無申告で香港へ持ち込もうとして,または持ち込んだとして逮捕される事案が頻発している」とし、現地滞在者を含む香港渡航予定者に対して注意を呼びかけた。