マカオ、罰則強化盛り込んだ改正タクシー法施行から4ヶ月目までの累計違反摘発件数が8割超の減少…抑止効果持続
- 2019/10/9 8:45
- 社会・政治
近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んだものの、暗躍が続いていた状況だ。
今年(2019年)6月3日から罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化、タクシーの監察機関が政府交通事務局(DSAT)単独から治安警察局を加えた体制とすることなどを盛り込んだ改正タクシー法が施行された。抑止効果による悪質タクシーの駆逐に期待が寄せられている。
改正タクシー法におけるぼったくり、乗車拒否の罰金はそれぞれ最高1万5000マカオパタカ(日本円換算:約19.8万円)、3000マカオパタカ(約4.0万円)。
マカオ治安警察局が9月5日午後に発表した内容によれば、改正法施行後4ヶ月目となる9月の違反検挙数は73件で、前月から2件減、前年同月からは81.84%の大幅減だった。
内訳は「ぼったくり」が前年同月から93.91%減の14件、「乗車拒否」が90.80%減の8件、その他違反が40.00%減の51件。
改正タクシー法施行後の6月3日から9月30日までの累計でも、違反検挙数が前年同時期から82.08%減の297件で、内訳は「ぼったくり」が前年同月から93.33%減の67件、「乗車拒否」が82.51%減の60件、その他違反が45.16%減の170件で、法改正による効果が持続していることを示している。
なお、これまでに累計4回の違反が確定したドライバーが1人おり、交通事務局から免許取り消し処分(3年間再試験受験不可)を受けたという。
このほか、年間最大の多客期のひとつにあたる国慶節ホリデー期間中(10月1〜7日)についても取り締まりを強化して臨んだとのこと。7日間累計の違反検挙数は前年同時期から約86%減となる30件で、「ぼったくり」はゼロ、「乗車拒否」は8件、残りはその他違反だったとした。