マカオの19年9月通信統計公表、固定と携帯電話の契約件数いずれも対前年マイナス続く

 マカオ政府統計調査局が10月30日に公表した最新の通信統計によると、マカオの今年(2019年)9月末時点の携帯電話契約数は前年の同じ時期から7.2%減の214万1849件だった。昨年第4四半期からマイナスが続くが、それでも人口の約3倍に相当する。

 携帯電話契約数が人口を大幅に上回る背景には、SIMロックフリー端末とプリペイドSIMカードの普及が挙げられる。携帯電話契約件数にはプリペイド分も含まれる。マカオの人口は約67万人だが、アジア有数の観光都市として知られる。昨年のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の約3580万人で、過去最多を記録した。市内各所にプリペイドSIMカードの自販機が並び、スーパーやコンビニエンスストアの店頭でも容易に購入やチャージをすることができる。

 マカオ、香港、中国本土は同じ中国でありながら、マカオは853、香港は852、中国本土は86という固有の国際電話の国(地域)コード番号を持ち、通信事業社も各地ごとに異なる。中国本土や香港を含む海外からマカオを訪れた旅客が携帯電話を利用する場合、国際ローミング扱いとなり通信料が高額となることから、マカオ到着後にマカオの通信事業社が販売するプリペイドSIMカードを購入することが一般化しているが、このところプリペイドSIM契約数は2四半期連続で対前年マイナスとなっており、無料Wi-Fiスポットの充実が進む中、プリペイドSIMの需要が減少していることも考えられる。

 なお、今年9月末時点のマカオの固定電話契約数は6.5%減の11万8171件、インターネット契約数は7.6%増の57万4915件。9月単月のインターネット総接続時間は30.2%増の1.4億時間、今年1〜9月累計では26.6%増の11.7億時間。

マカオのプリペイドSIMカード自販機(資料)—本紙撮影

マカオのプリペイドSIMカード自販機(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  2.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  3.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  4.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun