マカオ税関が2件の密航事案相次ぎ摘発…男女計7人の身柄拘束
- 2019/11/2 10:47
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は11月1日、10月27日と29日にかけて、2件の密航事案を相次いで摘発し、海上及び沿岸の陸地で男女計7人の身柄拘束に成功したと発表。
1件目は10月27日未明に発生。税関の巡視艇がマカオ半島とタイパ島を結ぶ友誼大橋のタイパ島側付近の海上で密航活動の最中にあると疑われるプラスチック製ボート1艘を発見し、臨検を実施。船内にいた男2人(うち1人が操縦者)の身柄を拘束したという。
2件目は10月29日未明、税関職員がタイパ島北部にある路上で不法上陸者と見られる男女4人を発見し、身柄を拘束。聞き取り調査で、逃走しているものが1人いることがわかり、即時緊急配備を敷き、治安警察局と合同で捜索にあたったところ、税関職員が現場近くで身柄の確保に成功したとのこと。
2つの密航事案で身柄を拘束した7人(男3人、女4人)の年齢は22〜51歳。税関では、このうちボートを操縦していた男1人を「ほう助」、女3人を「非法再入境」で送検し、残る3人の密航者については出入境管理を担当するマカオ治安警察局へ移送済みとした。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。