マカオ税関がタイパ島北西部で密入境者4人の身柄拘束に成功…いずれも中国本土出身
- 2019/11/10 10:35
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は11月9日、マカオ警察総局が「落雷2019」と題した大規模取り締まり作戦の展開に合わせて反密航パトロールを強化して臨むする中、8日未明に1件の密航事案を摘発し、男女4人の身柄拘束に成功したと発表。
8日午前5時頃、税関職員が巡回パトロールを行っていた際、タイパ島北西部の東亞運圓形地付近で不審な男1人、女1人を発見。職務質問を実施したところ、いずれも合法的にマカオに滞在中であることを証明する書類を提示できず、密入境者と判明。同じ時刻、税関職員が別の密入境者の身柄を確保したところ、さらに逃亡中の者がいることが明らかになり、治安警察局の協力を得て捜索を開始。税関の巡視艇及びドローン部隊による海上と陸上での捜索が続けられ、最終的にタイパ島北西部の海洋花園付近で密出境の準備中だったという男の身柄確保に成功。調査の結果、この男も密入境者であることがわかったという。
4人はいずれも中国本土出身、年齢は26〜42歳で、全員について出入境管理を担当するマカオ治安警察局へ移送済みとした。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。