マカオの銀行における国際業務割合下落続く…19年第3四半期

 マカオ金融管理局は11月15日、今年第3四半期(2019年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は85.4%、国際負債の割合は81.9%で、今年6月末からそれぞれ0.5ポイント、0.2ポイントの下落のだった。下落は2四半期連続。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産及び負債に占めるマカオパタカの割合はいずれも0.8%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は38.4%、46.9%、9.8%、4.1%、国際負債に占める割合は44.1%、44.4%、7.1%、3.6%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年6月末から0.8%、前年の同じ時期から13.4%のそれぞれ増となる1兆6775億マカオパタカ(日本円換算:約22兆6610億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から15.9%増の1兆2709億マカオパタカ(約17兆1683億円)、マカオにおける外貨資産は6.3%増の4065億マカオパタカ(約5兆4913億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは16.4%増の5739億マカオパタカ(約7兆7527億円)。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年6月末から1.1%、前年の同じ時期から15.2%のそれぞれ増となる1兆6081億マカオパタカ(約21兆7235億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から25.0%増となる8380億マカオパタカ(約11兆3204億円)、マカオにおける外貨負債は6.2%増の7700億マカオパタカ(約10兆4018億円)。マカオ居民(マカオ居留権保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、この残高は前年の同じ時期から9.7%増の6879億マカオパタカ(約9兆2927億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合が37.6%、29.8%を占め、ポルトガル及びドイツは1.2%及び1.0%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が1.5%及び6.5%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は46.8%及び21.7%、英国及びフランスが4.6%及び2.7%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.7%、14.0%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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