マカオ税関、市内のショップから未納税の密輸たばこ368箱押収…運び屋が中国本土から持ち込んだものを買い取って再販売

 澳門海關(マカオ税関)では、市民からの通報を元に、市内各所にある多くのたばこ販売店を巡回し、未納税たばこを販売する違反行為に対する取り締まりを行っている。

 マカオ税関は11月15日、同月14日に衛生局喫煙予防・コントロールオフィスの職員と合同でマカオ半島にある店舗1軒に対する立入検査を実施した際、店内から警告表記のない密輸品と疑われるアイコス用ヒートスティック含む紙巻きたばこ製品合計368箱(7360本)を発見。いずれも有名な銘柄で、税金未納額は1万1000パタカ(日本円換算:約14万9000円)に上るという。

 その後、税関が店の責任者の身柄を税関本部へ移して調査を実施。当該商品は、水客と呼ばれるいわゆる運び屋や旅客が中国本土で購入したものをハンドキャリーでマカオに持ち込んだもので、店舗が買い取り、再販売していたという。税関は、店舗の責任者を対外貿易法違反で起訴し、衛生局でもたばこ予防・コントロール条例違反で処分するとした。

 税関では、徴税制度と社会秩序を守るため、今後も未納税の密輸たばこに対して取り締まりを強化して臨むとし、疑わしい人物や商品を見かけた場合に、速やかに通報するよう市民に呼びかけた。

 近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

マカオ税関と衛生局喫煙予防・コントロールオフィスによる立入検査の様子=2019年11月14日(写真:澳門海關)

マカオ税関と衛生局喫煙予防・コントロールオフィスによる立入検査の様子=2019年11月14日(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun