マカオ、ビニール製レジ袋有料化スタート…徴収額は1枚あたり1パタカ(約14円)
- 2019/11/18 10:51
- 社会・政治
世界的に環境意識が高まる中、マカオでもその一環としてビニール製レジ袋有料化へ向けた取り組みが進められている。
マカオでは、きょうから(11月18日)から「ビニール製レジ袋提供制限法」が施行となった。同法にはビニール製レジ袋の有料化が盛り込まれており、客がレジ袋を必要とする場合、店舗が客から代金を徴収する。徴収額はサイズを問わず1枚あたり1マカオパタカ(日本円換算:約14円)。
なお、「パッケージ化されていない商品、非機密包装食品及び薬品」と「空港制限エリアへハンドキャリーで持ち込む際に安全制限の対象となる商品」については例外扱いとなる。例えば、公設市場で包装されていない野菜や鮮魚といった商品を購入した客に対して、店舗側はこれまで通り無償でレジ袋を提供することができる。ビニール製レジ袋の定義は、一部または全部にビニール素材が使われているもの全般。客から徴収したレジ袋代金は店舗に帰属する。
また、環境保護局(DSPA)が法律遵守状況を監察する職権を有し、店舗に対してレジ袋販売記録の提出を要求することができるとした。このほか、法律の施行後2年間、小売業者は店舗の目立つ場所にレジ袋有料化に関する告知を掲出することも義務付けられている。
法律に違反してビニール製レジ袋を無償で提供するなど法律で規定された金額以外で提供した場合の罰金は1枚あたり1000パタカ(約1万3500円)、DSPAによる監察公務への協力義務違反については1万パタカ(約13万5300円)。
法律施行前にDSPAが市内各地を巡回して周知活動を行なったほか、旅遊局とともにマカオの玄関口となる各イミグレーション施設や観光名所周辺で旅客向けの情報発信を実施。DSPAでは、法律の重点はレジ袋の有料化や違反時の罰則にあるのではなく、プラスチック製品の削減ムードを醸成することにあるとし、市民に対してショッピングバッグを事前に用意することでレジ袋の使用機会を減らし、商店でレジ袋が必要になった際にも、適切な枚数、サイズのものを選ぶよう呼びかけている。
マカオのお隣の香港では、2015年4月1日からビニール製レジ袋有料化が実施されており、1枚あたりの徴収額は0.5香港ドル(約7円)となっている。