マカオの19年第3四半期のMICE開催件数341件…前年同時期から30件増も参加・入場者数は16.3%減

 マカオ政府統計調査局は11月29日、今年第3四半期(2019年7〜9月期)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 今年第3四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から30件増の341件、参加・入場人数は16.3%減の58.3万人(延べ、以下同)だった。

 コンベンション(会議)の開催件数は37件増の320件、参加者数は17.9%増の5.6万人。このうち、4時間以上の会議が53件増の230件、参加者数が21.6%増の4.7万人に上った。会議全体の平均開催期間は前年同時期から0.1日延びて1.5日、使用会場総面積は25.4%縮小の23.7万平米。

 エキジビションは2件増の17件、入場者数は14.3%減の52.6万人。このうち民間主催のものが3件減の13件、入場者数も17.4%減の41.6万人にとどまった。エキジビション全体の平均開催期間は前年同時期から0.2日延びて3.5日、使用会場総面積は9.4%拡大の6.1万平米。

 インセンティブ活動は5件減の4件、参加者数は97.2%減の980人、使用会場面積は96.9%縮小の7243平米、平均活動時間は0.5日短い1.8日。

 今年第3四半期に開催された17件のエキジビションの主催者提供資料によれば、売上合計は2187万マカオパタカ(日本円換算:約2億9771万円)、経費合計は6355万マカオパタカ(約8億6508万円)。民間主催の13件に限った売上は37.7%増の2114万マカオパタカ(約2億8777万円)で、このうちブース出展者からの賃料が52.8%、政府及びその他機関による補助金が47.1%を占めた。経費は2.7%減の1847万マカオパタカ(約2億5142万円)で、設営費が38.7%を占めた。売上から経費と政府及びその他機関による補助を除いた利益は730万マカオパタカ(約9937万円)で、前年の904万マカオパタカ(約1億2306万円)の赤字から改善が見受けられた。

 今年第3四半期のエキジビション出展社数は1582で、地域別では地元マカオからが46.1%、中国本土からが21.7%を占めた。エキジビションを訪れたプロフェッショナルバイヤーの数は53.6%増の3.9万人で、マカオからが49.7%、中国本土からが29.3%。民間主催のエキジビションに出展した876に限ると、マカオからが60.2%、プロフェッショナルバイヤーの数は3.4万人で、マカオからが51.7%だった。出展者977人から回答を得たアンケート調査結果によれば、売上の95.7%が商品販売によるもので、支出の64.3%をブース賃料が占めたという。

今年10月17〜19日かけて開催されたマカオ政府貿易投資促進局(IPIM)主催の大型エキジビション「第24回マカオ国際貿易投資展覧会(MIF)」会場の様子(写真:IPIM)

今年10月17〜19日かけて開催されたマカオ政府貿易投資促進局(IPIM)主催の大型エキジビション「第24回マカオ国際貿易投資展覧会(MIF)」会場の様子(写真:IPIM)

 今年1〜10月累計のMICE開催件数は前年の同じ時期から109件増の1075件、参加・入場人数は8.3%減の126.8万人だった。会議の開催件数は114件増の1027件だったものの、参加者数は11.2%減の19.3万人。今年第2四半期に200人以上規模の会議開催数及び参加者数が大幅減だったことが主要因。エキジビションは1件減の37件で、入場者数は4.5%減の106.0万人。インセンティブ活動は4件減の11件で、参加者数は72.1%減の1.5万人。今年1〜10月に開催された37件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上合計は1.1億マカオパタカ(約14億9738万円)、経費合計は1.6億マカオパタカ(約21億7800万円)。民間主催の31件に限った売上は1.0億マカオパタカ(約13億6125万円)で、売上から経費の5150万マカオパタカ(約7億0105万円)と政府及びその他機関による補助の1344万マカオパタカ(約1億8295万円)を除いた利益は3643万マカオパタカ(約4億9590万円)で、前年同時期から13.6%減だった。

 近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

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