マカオ 19年10月貨幣・金融統計公表…M2上昇持続、マカオ居民による預金残高微増

 マカオ政府金融管理局は12月5日、今年(2019年)10月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.7%、通知預金が2.5%のそれぞれ上昇となり、M1は2.2%上昇。準通貨負債は0.1%の軽微な上昇、通貨供給量M2は0.3%上昇の6737億マカオパタカ(日本円換算:約9兆1190億円)となった。前年同月との比較では、M1が5.4%、M2が8.0%のそれぞれ上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが30.8%、香港ドルが49.3%、人民元が4.6%、米ドルが13.6%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.3%増の6573億マカオパタカ(約8兆8971億円)、非居民による預金残高は5.9%減の2425億マカオパタカ(約3兆2823億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.5%上昇の2467億マカオパタカ(約3兆3392億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.0%減の1兆1465億マカオパタカ(約15兆5184億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.1%、49.4%、3.9%、25.0%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.8%下落の5145億マカオパタカ(約6兆9640億円)。対外民間部門への融資は0.2%減の5726億マカオパタカ(約7兆7504億円)。民間部門へ融資額は合計で0.5%下落の1兆0871億マカオパタカ(約14兆7144億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.0%、48.1%、7.1%、25.0%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年10月末時点で前月末から0.7ポイント下落の56.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.5ポイント上昇の94.8%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ48.9%、48.1%水準。不良債権比率は0.3%を維持。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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