マカオ、19年11月のタクシー違反検挙数が対前年約9割減の50件に…ぼったくり姿消す=罰則強化盛り込んだ改正法施行から6ヶ月目

 近年、マカオでは一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んだものの、暗躍が続いていた状況だ。

 今年(2019年)6月3日から罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化、タクシーの監察機関が政府交通事務局(DSAT)単独から治安警察局を加えた体制とすることなどを盛り込んだ改正タクシー法が施行された。抑止効果による悪質タクシーの駆逐に期待が寄せられている。

 改正タクシー法におけるぼったくり、乗車拒否の罰金はそれぞれ最高1万5000マカオパタカ(日本円換算:約20.3万円)、3000マカオパタカ(約4.1万円)。

 マカオ治安警察局が12月5日午後に発表した内容によれば、改正法施行後6ヶ月目となる11月の違反検挙数は50件で、前月から36.71%、前年同月からは88.81%のそれぞれ大幅減だった。

 内訳は「ぼったくり」が前年同月から98.96%減の3件、「乗車拒否」が75.26%減の24件、その他違反が62.30%減の23件。

 改正法施行後、マカオにおけるタクシーの違反摘発件数は明確な減少傾向を維持しており、罰則強化による抑止効果が現れているといえる。

 同局では、マカオの国際観光都市としての良好なイメージ、タクシー運転手と乗客双方の合法権益を守るため、タクシー業界に対して法令遵守を呼びかけているとした。

マカオ治安警察局による取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

マカオ治安警察局による取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオに併設する現地最大規模のウォーターパ…
  2.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  3.  マカオ政府統計センサス局(DSEC)は4月17日、2024年マカオの環境統計を公表。同年のマカオ…
  4.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  5.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun