マカオ、勤務先のカジノから複数回にわたりチップ持ち出す…ディーラー職の女逮捕=動機はギャンブル依存
- 2019/12/17 9:58
- 社会・政治
マカオ司法警察局は12月16日、コタイ地区にあるIR(統合型リゾート)併設カジノに勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(56)について、勤務先から少なくとも5回にわたってゲーミング(カジノ)チップを持ち出したとして、業務上横領容疑で逮捕したと発表。
警察発表によれば、12月14日午後2時頃、カジノ施設の監視部門スタッフが1人のディーラーがゲーミングテーブルを担当中に不審な動きをしたのを発見し、詳しく調査を行ったところ、チップ置き場から額面1万香港ドル(日本円換算:約14.1万円)のチップ1枚を掌の中に隠すようにして抜き取り、素早くシャツの袖に入れており、休憩で持ち場を離れた際に、バックヤードにある個人用ロッカーに持ち込んだ可能性があるとして、上長を通じて警察に通報があったという。
通報を受けた警察官が現場に駆けつけ、当該ディーラー職の女の身柄を確保。女は警察の調べに対し、客が少ないタイミングを狙い、同様の手口で1万香港ドルのチップを5回にわたって持ち出したと犯行を認める供述をしたとのこと。警察が女の個人用ロッカーを捜索したところ、1万香港ドルのチップ1枚が見つかった。女は過去4回分の計4万香港ドル(約56万円)分のチップについては、すでに使い果たしたと説明。犯行動機については、ギャンブル依存が理由と話しているとした。女はこのカジノ施設に勤務して5年とのこと。警察では、女を業務上横領罪で送検する方針。
マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約141万円)以上の高額チップも存在する。
チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。