マカオ国際空港で大量のたばこ製品密輸事案摘発…アイコス用ヒートスティック3万本
- 2019/12/28 19:05
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は12月28日、免税範囲を超えるたばこや未検疫食材、その他輸入にあたって申告が必要となる物品の密輸対策として各イミグレーション施設における手荷物検査を強化して臨む中、同月18日にマカオ国際空港の税関検査場でアイコス用ヒートスティック3万本、25日に關閘イミグレーションで紙巻きたばこ1万3000本の無申告持ち込み事案を摘発したと発表。
2件ともスーツケースを携行した旅客がマカオ入境直前の税関検査場で「申告物なし」の緑色レーンを通過した際に税関職員が呼び止めたもので、荷物に対するX線検査を実施した際、疑わしい物品が発見されたことから内容物を確認したところ、大量のたばこ製品が見つかったもの。当事者2人はいずれも中国本土出身の旅客で、税関では、輸入に必要な書類を提示することができなかったため、5000〜10万マカオパタカ(約6.8万〜137万円)の罰金及び押収物が没収となる対外貿易法違反で2人を起訴したとのこと。
マカオはアイコス及びアイコス用ヒートスティックが公式販売されていない地域にあたる。
近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、各イミグレーションの税関検査場でのチェックも強化されている。
税関では、マカオを往来する旅客に対し、管制下にある物品を携行してマカオへ入境する際、「申告物あり」の赤色レーンを通過し、税関に対して必要な申告を行うようあらためて呼びかけた。
なお、香港もマカオと同様の制限が設けられている。在香港日本国総領事館は今年(2019年)8月30日発出のメールマガジンの中で、「最近,免税範囲を超えるたばこを無申告で香港へ持ち込もうとして,または持ち込んだとして逮捕される事案が頻発している」とし、現地滞在者を含む香港渡航予定者に対して注意喚起情報を掲載した。