マカオ国際空港、2020年の旅客数見込みを1035万人に…開港以来最多の前年から5%増
- 2020/1/15 10:38
- 産業・経済
マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港の昨年(2019年)の年間旅客数が対前年16%増の960万人超(延べ、以下同)を記録。年間旅客数が前年を上回るのは2012年以来8年連続、開港以来最多記録の更新は2015年から5年連続となった。
その他の主要指標についても発着回数が18%増の7万7000回超、米中貿易摩擦による影響で近隣空港の貨物業務が下落する中にあって貨物取扱量が1.7%増の4万2218トン、空港全体の売上高が12%増の62億マカオパタカ(日本円換算:約850億円)などで対前年でプラスに。一方、世界規模でのビジネスジェット大幅縮小の影響を受け、ビジネスジェット発着回数は15%減の2768回にとどまった。
昨年末時点の乗り入れ航空会社数は34、乗り入れ都市数は59で、同年の新規乗り入れ航空会社数は7、乗り入れ都市は13。ネットワークの拡充も進んだ。
マカオ国際空港の運営会社にあたるCAMは1月14日、プレス向けの新春ガラディナーを開催。CAMの馬有恒会長はオープニングスピーチにおいて、開港25周年となる今年(2020年)の年間旅客数を対前年8%増の1035万人、発着回数を5%増の8万1000回、貨物取扱量を3%増の4万3500トン、ビジネスジェット発着回数を2%増の2823回とする見込みを明らかにした。
具体的な施策として、以遠権の広く活用して中長距離線の開拓に務め、潜在市場を開発し、定期便あるいはチャーター便の就航先ネットワークの拡充を図るとのこと。また、旅客ターミナルビル南側の拡張工事に着手しており、完成時にはフロア面積が1万7000平米拡大するほか、ボーディングブリッジ3本も増設され、年間旅客数キャパシティを1000万人に引き上げることができるという。また、継続して安全性と利用者の快適性向上につながる取り組みを推進するとした。
マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)にそれぞれ1日2往復、福岡に週4往復就航しており、いずれも全日空とのコードシェア便となっている。3都市とも昨年増便されたばかり。