マカオと中国本土の主要な陸路の玄関口「關閘」の通関時間を3時間短縮へ…武漢原因不明肺炎防疫対策の一環
- 2020/1/26 8:53
- 香港・大湾区
中国・湖北省武漢市で集団発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まっており、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、初の感染例が確認された1月22日以降、政府が矢継ぎ早に各種防疫対策を打ち出している。
マカオでは、1月25日に春節(旧正月)を迎え、本来なら賑やかなムードが漂う時期にあたるが、政府主催の一連の祝賀イベントが中止となったもあり、例年にない静かな一日となった。中国本土では1週間の連休となっており、マカオ当局の事前予測によれば、春節3日目にあたる27日が中国本土旅客のマカオ訪問ピークになるとのこと。ただし、これまでのところ、旅客数は前年を大きく下回るペースで推移しているという。
マカオ政府の新型コロナウイルス感染対策センターは25日、マカオと中国・珠海市拱北地区との主要な陸路の玄関口となる、マカオ半島北部の關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)について、防疫対策を理由に27日から通関時間を午前6時から午後10時までに変更すると発表。通常の開門時間は午前6時から翌午前1時で、3時間短縮されることになる。
昨年(2019年)の關閘イミグレーション経由の出入境者数は延べ約1.45億人に上理、同年のマカオ全体の出入境者数の75%を占めた。拱北地区には中国本土主要都市との間を結ぶ高速鉄道駅やバスターミナルが存在する。
マカオと中国本土を結ぶその他の陸路、海路の玄関口の通関時間に変更はないとした。マカオと香港の往来については、陸路、海路とも24時間体制が維持されている。
なお、本稿執筆時点(26日マカオ時間午前8時30分)におけるマカオの新型コロナウイルス感染確認例は2例。22、23日に相次いで確認されたもので、いずれも武漢からの旅客。