マカオと日本結ぶフライトが大幅減便…2月10〜29日=新型コロナウイルス流行の影響下

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)。世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオの空の玄関口となるマカオ国際空港でも、空港運営会社にあたるCAMが年初から防疫対策に着手。その後、相次いで防疫対策が強化されている。

 マカオ国際空港発着便では、当初、中国本土や台湾路線を中心に欠航が見受けられたが、2月に入って以降は日本を含むその他路線にも拡大している。

 マカオと日本を結ぶ直行便を運航するのはマカオ航空のみ。通常、東京(成田)と大阪(関西)がそれぞれ1日2往復、福岡が週4往復となっている。同社が1月31日付公表した2月2〜7日の運航スケジュールで、東京と大阪がそれぞれ1日1往復に減便となった。続いて2月5日付で公表した2月10〜29日の運航スケジュールでは、さらに減便が拡大。東京が月、水、金、日曜に1往復ずつ、大阪が火、木、土曜に1往復ずつ、福岡は2月10日1往復のみとなっている。

 香港国際空港を経由したマカオ往来については、フライトの運航状況に加えて、香港とマカオの間の移動手段等の状況にも注視する必要がある。すでに香港(空港含む)とマカオの間の高速船は全面運休しており、港珠澳大橋を往来するシャトルバス等での陸路アクセスに限定される。近日、香港政府はイミグレーション施設を段階的に閉鎖しており、港珠澳大橋の動向も気がかりだ。

防疫対策が強化されたマカオ国際空港旅客ターミナルビル到着ホールの様子(写真:CAM)

 なお、マカオでは2月3日からマカオLRT(新交通システム)、バス、タクシーといった公共交通機関を利用する際のマスク着用が必須化されている。市内においても、銀行を利用する際など、マスク着用を求められるケースも多い。マカオではマスク等の衛生用品が品薄で手に入りにくく、渡航にあたっては滞在日数分以上のマスクを準備しておく必要がある。

 本稿執筆時点(マカオ時間2月6日午前9時20分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は累計10人で、内訳は最初の7人が武漢からの旅客、以降の3人がマカオ人。直近の感染確認は2月4日。

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