マカオで今年初の輸入性デング熱感染者確認…患者はフィリピン渡航歴ある女性
- 2020/2/12 9:59
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は2月11日夜、マカオ域内で今年(2020年)初めてとなる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。マカオにおける輸入性デング熱感染確認は昨年12月19日以来のこと。
SSMによれば、患者はタイパ島に居住するフィリピン国籍のマカオ居民の女性(60)で、2月4日に頭痛、眼窩痛、筋肉痛の症状が現れ、次第に症状が悪化。11日未明に私立総合病院の鏡湖醫院を受診し、即入院。同院で血液検査を受け、SSM公衆衛生研究所による検査結果でデング熱に感染していることが確認された。患者は1月15〜29日にかけて親族訪問のためフィリピンへ渡航し、マカオに戻って以降はずっと自宅で休息していたと説明。また、フィリピンでの滞在先の隣家及び友人宅にデング熱患者がいたとも話しており、SSMでは患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断を下し、速やかに患者のマカオの自宅周辺で蚊の駆除を実施する予定とした。なお、患者とともにフィリピンへ渡航した同行者とマカオの家族に同様の症状は確認されていないという。
昨年マカオで確認された輸入性デング熱感染者の数は27人だった。渡航先/渡航元別では、タイが8人、カンボジアが6人、中国本土(広東省)が4人、フィリピンが3人、マレーシアとベトナムが各2人、シンガポール、タンザニアが各1人となっている。このうち1人はベトナム渡航歴がある日本人。
マカオは面積約32平方キロ、人口約67万人(海外労働者約20万人含む)の小さな都市だが、訪マカオ外客数は年間3940万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。