マカオ 19年12月貨幣・金融統計公表…前月からM2が上昇に転じる、居民預金残高も増加に

 マカオ政府金融管理局は2月18日、昨年(2019年)12月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.6%、通知預金が8.7%のそれぞれ上昇となり、M1は7.1%増加。準通貨負債は1.5%上昇。M1及び準貨幣負債の広義貨幣供給量M2は2.2%の上昇に転じ、金額は6875億マカオパタカ(日本円換算:約9兆5631億円)となった。前年同月との比較では、M1が9.2%、M2が5.5%のそれぞれ上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが30.6%、香港ドルが48.2%、人民元が4.5%、米ドルが15.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から2.2%増の6707億マカオパタカ(約9兆3294億円)、非居民による預金残高は1.0%増の2438億マカオパタカ(約3兆3913億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は2.2%増の2491億マカオパタカ(約3兆4650億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は2.0%増の1兆1636億マカオパタカ(約16兆1856億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.9%、48.0%、3.9%、25.9%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.3%上昇の5181億マカオパタカ(約7兆2068億円)。対外民間部門への融資は1.4%増の5548億マカオパタカ(約7兆7172億円)。民間部門へ融資額は合計で0.9%上昇の1兆0729億マカオパタカ(約14兆9240億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.5%、48.5%、6.6%、24.5%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年12月末時点で前月末から1.1ポイント下落の56.3%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.0ポイント下落の92.2%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ46.2%、47.7%水準。不良債権比率は0.3%を維持。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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