マカオ、3週間連続で新型コロナの新規感染確認ゼロ…累計患者数10人中7人が治癒し退院

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月25日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。同センターによれば、直近24時間以内に新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。マカオにおける直近の新規感染確認は2月4日のことで、3週間(21日間)連続で新規感染確認ゼロとなった。

 これまでの累計患者数は10人で、最初の7人が武漢からの旅客、直近の3人がマカオ人。同日新たに1人が治癒し退院し、すでに治癒し退院した人の数は7人に。いずれも武漢からの旅客。残るマカオ人3人についても軽症で、発熱や明らかな呼吸困難といった症状はないとのこと。

 目下、感染疑いで検査結果待ちが4人、隔離施設で経過観察中が12人存在。隔離施設にいる人の内訳はクルーズ船「ウエステルダム号」と「ダイヤモンドプリンセス号」のマカオ人乗客で20日、22日にカンボジアのシアヌークビルと日本の横浜から香港経由で帰還した5人(いずれも呼吸器関連症状なし)と14日以内に中国本土滞在歴のある就労ビザ保有者の7人とした。

 マカオ政府は1月後半以降、一連の春節イベントの中止、世界遺産含む文化施設の一時休館、カジノ・娯楽施設の一時休業といった観光都市としての魅力をあえて消すと同時に、中国本土との往来を物理的に制限すること、マカオ住民に対しても不要不急の外出を控えさせる策などを講じることで、これまでのところ感染拡大の食い止めに成功しているといえる。

 政府新型コロナウイルス感染対策センターでは、21日連続で域内の新規感染確認はなかったが、近日、近隣地区において宗教活動や市民の集まりによって感染が拡大した例が確認されていることから、マカオ市民に対し、そういった高リスク活動に参加しないよう呼びかけている。

2月25日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

関連記事

最近の記事

  1.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  2.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  4.  マカオ金融管理局は4月16日、今年(2025年)3月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲備資…
  5.  マカオ治安警察局は4月16日、路上で小学生女児の尻を触ったとしてマカオ人の男(86)を逮捕したと…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun