マカオの総体失業率 過去最良水準の1.7%維持…19年11月〜20年1月期雇用統計

 マカオ政府統計調査局は3月10日、昨年(2019年)11月〜今年(2020年)1月期の雇用統計を公表。総体失業率は前回調査(昨年10〜12月期)から横ばいの1.7%で、過去最良水準を維持。マカオ居民(マカオ居留権保有者)に限った失業率も横ばいの2.3%。不完全雇用率は0.1ポイント下落の0.4%だった。

 昨年11月〜今年1月期の労働人口は39.99万人、労働参加率は70.7%。このうち、就業人口は前回調査時から3300人増の39.31万人、マカオ居民に限ると3100人増の28.47万人。

 前回調査時との比較における主要業界別の就業人数の動向については、カジノ・カジノ仲介業が0.9%増の8.59万人、卸売・リテール業が5.0%増の4.59万人、ホテル業が2.1%減の3.20万人、建設業が0.3%減の3.12万人、飲食業が3.3%増の2.39万人だった。

 失業人口は前回調査時から100人増の6800人。失業人口のうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は1.9ポイント下落の14.4%。

 昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、マカオでは今年1月下旬から入境制限を含む厳格な防疫対策が講じられ、インバウンド旅客が激減している。2月には15日間にわたるカジノ施設の一時休業もあった。マカオ経済は大きなダメージを受けているが、マカオ政府が早い段階で中小企業に対する支援や内需主導型の経済対策を打ち出し、カジノ業界については監督官庁による雇用維持の呼びかけもあり、これまでのところ目立った雇い止めの動きなどは出ていない。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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