マカオで15人目の新型コロナ感染確認…患者はフィリピンから入境の男性=40日連続ゼロからの今週5人目、中国以外からの輸入症例相次ぐ

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは3月18日午後5時すぎ(現地時間、以下同)、新たに1人の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染例を確認したと発表。マカオにおける新型コロナの感染確認は15人目。

 同センターの発表によれば、患者はマカオのホテルでウェイターとして働くフィリピン国籍の男性(31)。1月26日までマカオで勤務し、1月27日から3月15日まで親族訪問のためフィリピンへ帰省し、3月16日にマニラから香港航空HX782に搭乗し、香港へ到着。香港から港珠澳大橋のシャトルバスを利用して陸路マカオへ入境、タクシーで自宅へ戻ったという。その後、3月17日に歯の痛みが3日、発疹が1日続いたため、私立総合病院の鏡湖醫院救急外来を受診。この際、診察のほか、新型コロナウイルス核酸検査(NAT=Nucleic Acid Test)用の検体を検体の採取を実施。診断で中程度リスク(自宅での隔離下における14日間の医学観察)と判定されたことから、一旦自宅へ戻ったが、18日午後に検査結果が陽性であることが判明したとのこと。現在、患者は指定医療機関にあたる仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)の隔離病棟で入院治療を受けているとした。なお、男性は17日午前中にマスクを購入するため自宅近くに薬局を訪れて以降、外出はしていないと話しているという。目下、衛生局が患者の行動履歴や密接接触者の追跡を行っており、追って詳細を発表するとした。また、市政署が速やかに患者の住居及び周辺の消毒を実施する予定。

 マカオにおける新型コロナの新規感染確認は今週だけで5人に。2人がポルトガル、1人がスペイン、1人がインドネシア、今回がフィリピンからの入境者で、中国以外からの輸入症例が5件相次いだかたち。3月15日以前については、40日連続で新規感染確認がなかった。世界的に流行が拡大する中、政府が輸入例に対する警戒を強めており、17日午前0時から過去14日以内に外国(中国本土・香港・台湾を除く)に滞在したすべての入境者に対して隔離下における14日間の医学観察を必須とし、18日午前からは非居民(マカオ居民IDカード保有者、中国本土・香港・台湾の居民、「ブルーカード」と呼ばれるマカオで就労許可を得た者に発給される身分証を保有者以外)の入境が禁止となっている。

 今週マカオで新規感染確認された5人のうち、4人が香港経由でマカオへ入境しており、香港国際空港での検査をパスしていたことが気がかりだ。また、マカオのイミグレーション施設から医療機関へ直接移送されたのは2人にとどまる。

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

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