マカオの総体失業率 1.9%に上昇…新型コロナ影響じわり=19年12月〜20年2月期雇用統計

 マカオ政府統計調査局は3月28日、昨年(2019年)12月〜今年(2020年)2月期の雇用統計を公表。総体失業率は過去最良水準の1.7%だった前回調査(昨年11月〜今年1月期)から0.2ポイント上昇の1.9%、マカオ居民(マカオ居留権保有者)に限った失業率は0.3ポイント上昇の2.6%に。不完全雇用率は0.4ポイント上昇の0.8%だった。

 昨年12月〜今年2月期の労働人口は39.84万人、労働参加率は70.5%。このうち、就業人口は前回調査時から2200人減の39.09万人、マカオ居民に限ると1300人減の28.34万人。

 前回調査時との比較における主要業界別の就業人数の動向については、カジノ・カジノ仲介業が1.0%増の8.67万人、卸売・リテール業が0.3%減の4.57万人、ホテル業が0.4%減の3.19万人、建設業が4.3%減の2.99万人、飲食業が4.4%減の2.28万人だった。

 失業人口は前回調査時から700人増の7500人。失業人口のうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は3.9ポイント下落の10.5%。

 なお、不完全雇用者数は2012年5〜7月以来となる3000人超に。業界別では建設業と運輸・倉庫業の占める割合が大きかった。

 前年同時期との比較では、失業率と不完全雇用率がそれぞれ0.2ポイント、0.3ポイントの上昇。労働参加率は0.3ポイント下落。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、マカオでは今年1月下旬から入境制限を含む厳格な防疫対策が講じられ、インバウンド旅客が激減している。2月には15日間にわたるカジノ施設の一時休業もあった。国際観光都市マカオの経済は大きなダメージを受けており、事態の長期化が懸念される。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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