マカオ、新型コロナ新規感染確認なしが常態化…防疫指針を一部緩和へ

 マカオでは、5月23日まで45日連続で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)新規感染確認なしが続いている。輸入関連性症例に限ると56日連続。

 これまでの累計感染確認者数(入院)は45人(輸入性症例43人、輸入関連性症例2人)で、5月19日までに全員が治癒し退院済み。死亡例、市中感染例、院内感染例もそれぞれゼロを達成している。

 政府新型コロナウイルス感染症対策センターは5月23日午後5時(現地時間、以下同)から開催した定例記者会見の中で、域内の状況が落ち着いてきたことを受け、防疫指針の一部、具体的には外出時のマスク着用に関する項目の調整を検討していることを明らかにした。政府は1月下旬から外出機会の減少、人混みを避ける、外出時のマスク着用といった防疫指針を掲げ、市民に遵守するよう求めてきた。目下、公共交通機関、公共施設、カジノ等でマスク着用が必須となっているほか、商店やレストランでも防疫指針を根拠にゲストに対してマスクの着用を求めるのが一般的となっている。政府は複数の観点からリスク評価を実施しており、決定後速やかに発表するとした。

 政府は市民が1日1枚のマスクを確実かつ安価で入手できるよう1月下旬にマスク有償配給制度を立ち上げ、現在まで継続中。これまでの販売枚数は7200万枚に上ったとのこと。

 一方、入境制限及び水際対策といった外からの流入防止措置の調整については言及されなかった。5月12日の定例記者会見でマカオ、香港、広東省の三地間の往来制限を緩和する方向で検討していることを明らかにしており、インバウンド旅客の激減により経済の低迷が長期化する中、その進展に大きな注目が集まっている。

 このほか、政府新型コロナウイルス感染症対策センターが1月22日から123日間にわたって毎日開催してきた定例記者会見を週3回に変更することも発表された。新規感染確認なしが常態化、入院患者もゼロとなったことから、情報発信頻度を調整したもの。突発的な事態が発生した場合には臨時会見を設定して対応するとのこと。

マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによる定例記者会見=2020年5月23日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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